![]() |
The second largest valley in the world 世界で2番目に面積の広い渓谷 |
シドニーをでて走ること三時間半の予定であった。。。目指すはキャンプ場であったが
NSW州国立公園のキャンプ場案内にも載っていなところなので、ネットで調べてみると
Valleyの道路もないようなところにキャンプ場が位置しているということがわかった。 通過する道路名を頼りに、途中、衛生電波のナビ矢印が停滞する中、さらに走ること 二時間、キャンプグラウンドのサインを見つけたのである。そこから15分ほど走り続けるとゲートがあり、ホッとして進んでいくと、カンガルー達の群れがぴょんぴょんと野原を跳ね、車の前を横切り、こちらとしてはカンガルーを車に当てないように慎重な運転体制に入った。
夕日は山の際にかなり近づいていた。
Toilet トイレ |
だだっ広い草原に小屋が一つ建っている。トイレであった。翳りがあたりを覆い始めていたのでテントの設営にかかった。夕食は鮭鍋と決めていたので、火を起こし早速調理に
取り掛かった。鍋の出汁は昆布とカツヲブシであらかじめ用意していたのだ。水道もないところだが、水20リットルは持参していた。
満月まで5日の月明かりは薄白く星も綺麗に現れ始めた。到着した時は小雨がぱらつき
車の中で待機していたのだが、完全に雨雲は去って行っていた。
その夜は思ったほど寒くはなかった。
音のない世界。車の音は彼方からでも聞こえない。たまに風が林の中を通り抜け 筒からぬけ出る音のようにテントの周りに広がった。
午前1時30分に目が覚めた。ツンツンと冷たい空気が寝袋の上に降りてきたのだ。
カイロ、湯たんぽ、アルパカセーター、帽子と準備万端と思ったが、それは甘かった。 なんとか6時30分まで持ちこたえて、テントを出て外に行くと一面は靄と霜の
世界であった。。
ウオンバットとカンガルーの新鮮な糞があちらこちらに落ちていて、獣の臭いが
鼻に入った。
キャンプをしているのは私たちのみ。誰もいない。おーいと大きな声が靄の中に浸みていく。
朝陽が徐々に光を草原に落として霜が水滴に変わっていく頃にはコーヒーも湧き上がって
いた。
No comments:
Post a Comment